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制定日:2021年12月02日

Space BD
国際宇宙ステーション「きぼう」高品質タンパク質結晶生成実験サービス
初受注案件として国内外3社と13の宇宙実験の契約を締結

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宇宙産業における総合的なサービスを展開するSpace BD株式会社は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)から2021年5月に唯一の民間パートナーとして選定された国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」での高品質タンパク質結晶生成実験事業において、国内外の企業・研究機関3社から合計13の宇宙実験の受注契約を締結しましたのでお知らせいたします。

今回の宇宙実験では新型コロナウイルスに関する創薬研究および、創“農”薬研究をテーマとした試料を搭載することで合意いたしました。
Space BDでは、今回の3社との初受注契約を筆頭に国内外でのISS利用の促進を幅広くリードしていくとともに、JAXAの民間パートナーとして正式にJAXAから技術移管を受ける宇宙利用技術と地上実験技術を融合するかたちでのライフサイエンス分野でのR&D事業の新規開拓に取り組んでまいります。

 

【契約を締結した企業】

■ 株式会社アグロデザイン・スタジオ(本社:千葉県柏市)

事業内容:持続的農業のための農薬原体(有効成分化合物)の研究・開発
参加背景:同社では安全性の高い農薬として、病害虫や雑草の重要なタンパク質の働きを直接阻害する分子標的農薬を開発している。この開発にはタンパク質の形状データ(立体構造)が必須だが、農業で重要な生物に由来するタンパク質立体構造の解析例はまだ少ない。信頼性の高い構造データを得る方法として、宇宙でのタンパク質結晶化実験は有望であるため、本実験への参加を決めた。
(https://www.agrodesign.co.jp/)

 

■ National Synchrotron Radiation Research Center(NSRRC/本社:台湾新竹市)

顧客概要:放射光研究所
参加背景:副所長である陳俊栄博士と研究チームは、大腸菌から生成したウイルス様粒子(VLP)を結晶化させ、その結晶をX線を用いて解析することにより、ウイルスの構造や感染のメカニズムを解明するために宇宙実験に参加。
この研究は、新型コロナをはじめとする新型ウイルスに対しての効果的なワクチン開発に役立つと期待されている。
なお、本契約は当社のチャネルパートナーである台湾のHelioX Cosmos社との協働体制による取り組みとなる。
(https://www.nsrrc.org.tw/english/index.aspx)
HelioX Cosmos社(http://www.helioxcosmos.com/wordpress/)

 

■ Laboratório Nacional de Biociências(LNBio)/Centro Nacional de Pesquisa em Energia e Materiais(CNPEM)(本社:ブラジルサンパウロ州)

事業内容:バイオテクノロジーと創薬の研究
参加背景:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因ウイルスを構成するNタンパク質を宇宙の微小重力環境下で結晶化し、X線回折により世界初となる当該タンパク質の立体構造把握を目指す。
ブラジルの製薬企業のCIMEDがスポンサーとして参加する。
なお、本契約は当社のチャネルパートナーであるブラジルのAirvantis社との協業体制による取り組みとなる。

LNBio(https://lnbio.cnpem.br/)
CNPEM(https://cnpem.br/)
CIMED社(https://cimedremedios.com.br/en/)
Airvantis社 (https://airvantis.com/)

 

■ 「きぼう」での高品質タンパク質結晶生成実験事業について

本事業は、宇宙空間特有の微小重力環境を活用し、地上実験では得られない高品質なタンパク質の結晶生成を行うものです。高品質な結晶を用いることでタンパク質の立体構造をより詳細に解明することができ、基礎科学の発展のみならず創薬支援を始めとした様々なライフサイエンスの産業応用につながる成果が期待されます。この実験事業を、当社は民間パートナーとして実験準備作業を請け負うとともに、民間への利用機会提供を行っています。

 

国際宇宙ステーション(左)と地球上(右)で生成したアミラーゼのタンパク質結晶©JAXA/丸和栄養食品

 

Space BDは、JAXAより高品質タンパク質結晶生成実験の様々なノウハウを継承しつつ、専用のスマートフォンアプリ等の新たなITシステムの導入によって実験システムの利便性向上・効率化を目指すととも独自のサービスを展開することで、国内外の市場開拓を開始しています。また新薬開発やタンパク質の構造研究に係るサポートを展開する株式会社丸和栄養食品等とのパートナーシップ関係を結び、宇宙実験にとどまらず地上解析を含む創薬等ライフサイエンス分野でのR&Dサービスをワンストップで提供する体制を整えました。

参考プレスリリース)詳しくはこちら


 

■本件に関するお問い合せ

 

  • Space BD株式会社
  • 事業開発部 ライフサイエンスR&D(プロジェクトマネージャー:山口)
  • Mail: info@space-bd.com
  • TEL: 03-6264-7177

 

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