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News ニュース
Space BDがカリキュラム共同作成・授業の企画実施を行った学習院大学の全学共通科目「宇宙利用論」全14コマが終了しました。
Space BDは、学習院大学と2022年3月に産学連携協定を締結し、2023年4月18日から開講した全学共通科目「宇宙利用論」のカリキュラム共同作成・授業の企画実施を行い、2023年7月18日に合計14コマの授業が終了しました。(https://space-bd.com/news/20230418.php)
今回の「宇宙利用論」では、学習院大学の中長期計画でもある「ルール形成の主導人材育成」「ベンチャー企業創発」「文理融合のマインドを持った研究者の育成」の長期的なビジョンを視野に入れて、文理融合型で宇宙利用・宇宙ビジネスの関心を誘起することを目的としています。受講生は、大学1年生~4年生の法学部・経済学部・文学部・理学部・国際社会科学部の文理を超えて幅広い学部から合計約60名が履修しました。学生からは、「宇宙に関心がありながらも文系だったため、学べる機会があって嬉しい。受講を通じて、宇宙ビジネスの更なる興味が芽生えた」「宇宙という興味関心のあるテーマから、歴史・法律・ビジネスの幅広い教養を得ることができた」というコメントが寄せられています。
■カリキュラム一覧
なお、Space BDがカリキュラムの全体設計を実施したうち、講師として担当した授業は第8回「宇宙関連ベンチャー企業」第11回「人工衛星の開発」第12回「衛星データ利活用」第13回「宇宙開発に関わる技術発展」の4つとなっています。
Space BDと三井不動産が産学連携によって協力している慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(以下、慶應 SDM)実施の講義「システムデザイン・マネジメント実習」(https://space-bd.com/news/20230518.php)にて、宇宙拠点としての日本橋の価値向上に寄与するためのシステムデザインの実証として慶應SDM主催による「日本橋宇宙学校 Supported by Space BD」を2023年7月2日(日)にSpace BDのオフィスにて実施しました。
■第8回「宇宙関連ベンチャー企業」
Space BDのISSプラットフォーム事業 事業ユニット統括 山崎より、宇宙産業が官から民への動きが加速している背景から、宇宙の商業利用とポストISS時代を見据えた国際宇宙ステーション(ISS)のビジネスの可能性について講義を行いました。学生からは、宇宙産業におけるベンチャー企業の意義などについて質問があり、民間のベンチャー企業だからこそ宇宙利用加速化の実現可能性があることを学びとして得ていただきました。
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■第11回「人工衛星の開発」
株式会社アークエッジ・スペース 生産基盤部 執行役員兼部長の船曳様をお招きし、超小型衛星の特徴からはじまり、衛星のビジネスモデル、そして衛星の具体的な活用シーンについて講義を行いました。Space BDからはローンチサービス事業の鈴木が参加し、Space BDが衛星開発事業者様への打上げご支援を手掛ける立場として、宇宙産業における今後のビジネスの展望についてお話しました。
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■第12回「衛星データ利活用」
東京海上日動火災保険株式会社 航空宇宙・旅行産業部 エアライン宇宙保険室 宇宙保険専門部長の吉井様をお招きし、宇宙保険市場の全体概要と保険会社が果たす役割、そして宇宙関連企業との連携について講義を行いました。Space BDからはローンチサービス事業 事業ユニット統括の李が参加し、宇宙産業におけるエンジニアや営業等の職種に関する質問をいただき、実際に就活を控える学生への文理を超えたキャリアのヒントをお話しました。
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■第13回「宇宙開発に関わる技術発展」
ライオン株式会社 研究開発本部 ファブリックケア研究所 副主任研究員 渡辺様と研究開発本部 オーラルケア研究所 加藤様をお招きし、宇宙における住環境課題から、宇宙ハミガキの開発ストーリーについて講義いただき、最後には宇宙ハミガキを実際に体験していただきました。Space BDからはプラットフォーム事業 事業ユニット統括 山崎とエンジニアの中田より、実際にJAXAとビジネス上でやり取りをする立場から、宇宙空間における日用品開発に向けた現状やビジネスの可能性についてお話しました。
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■学習院大学 理学部 教授 渡邉 匡人のコメント
文部科学省の宇宙航空科学技術推進委託費の援助もあり、全学開講科目「宇宙利用論」を本年4月に開講し、全講義を無事に終了できました。関係された方々に感謝申し上げます。開講の準備段階からSpace BD社と共同で作業をおこなうことで、大学教職員は大きな刺激を受けました。
また学生からも「宇宙利用論」は、これまで受講した講義の中で最も熱心に受講した科目との評価を得ています。今後は,学生からのより活発な発言を促すような工夫をさらにおこない、学生に刺激を与え想像力をかき立てながら、地球を含むすべての天体・宇宙空間を持続的に利用していく方法を文理融合で考えていく科目へ、発展させていきます。